12月1日からの番組内容

毎月、月替わりのお客様をお迎えして映画に関する様々な話題やおすすめ映画をご紹介していきます。
12月は、キネマ旬報の松本志代里さんです。
松本さんには以前映画検定の話題の時に出演していただきましたが、今回は一緒に2006年の日本映画を振り返っていきます。
第一回は1月から3月までに公開された作品。
話題に出てくる作品は「THE有頂天ホテル」「カミュなんて知らない」「博士の愛した数式」「天使」「燃ゆる時」「最終兵器彼女」「好きだ、」「かもめ食堂」「ウォーターズ」。

「今週のおすすめ」は、日本映画「赤い鯨と白い蛇」と韓国映画「ファミリー」です。

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赤い鯨と白い蛇

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テレビの名ディレクターとして数々の名作ドラマを世に送り出してきたせんぼんよしこ監督が、齢70を超えて映画に初挑戦し、世代も生きかたもまるで異なる女性たちの出会いと別れを、深い慈しみを込めて描く作品です。
海辺の町の、古い茅葺きの家に集った五世代の女性たちは、2泊3日という短い中でそこで互いの人生を交差させながら、自分の胸の中の本当の想いを、いま一度見つめ直していきます。
そのかけがえのない出会いにより、彼女たちは再び未来に目を向けるようになるのでした。
静かで、大事なことがいっぱい詰まっている映画で、自分を殺して生きて行かなければならなかった戦争という時代へのメッセージも含まれています。
舞台となる古い民家がとても味わいがあり、それを見るだけでも心がいやされるます。(松本志代里さんのおすすめ)

赤い鯨と白い蛇
11月25日より岩波ホールにて公開中
監督:せんぼんよしこ
出演:香川京子 浅田美代子 宮地真緒 坂野真理 樹木希林
配給:東北新社
公式サイト:http://www.asproject.jp/

ファミリー

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3年の刑期を終えて、ジョンウンは年老いた父・チュソクと幼い弟・ジョンファンが暮らす家に戻って来ました。
しかし父が投げかけてきた最初の言葉は、「なぜ帰った? いつ出て行くんだ?」。
あくまで厳しく接することしかできない父と、厳格な父を疎ましく思う娘。
美容院で真面目に働き始めたジョンウンでしたが、未だかつての悪い仲間がまとわりついています。そんな娘の姿に落胆しながらも、娘を救い出そうとする父。
また、そんな父の姿に自分への深い愛情を感じるジョンウン。すれ違っていた二つの心が一つになりかけた時、ジョンウンは父が白血病に侵され、死期が迫っていることを知っています。
永い間の誤解や感情表現の不器用さによって険悪になっていた二人でしたが、それでも娘は父の「命」を救いたいと願い、父は娘の「未来」を守りたいと願うのでした。
難病と因縁という、韓国映画に欠かせないシチュエーションですが、ベタつきがなく、主演のスエも魅力的。
親子のかけがえのない絆を描いた、感動作です。(Neriのおすすめ)

ファミリー
12月2日よりシネマスクエアとうきゅうほかロードショー
監督:イ・ジョンチル
出演:スエ チュ・ヒョン パク・チビン
配給:ソニーピクチャーズ
公式サイト:http://www.sonypictures.jp/movies/afamily/index.html

 

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