11月17日からの番組内容

毎月、月替わりのお客様をお迎えして映画に関する様々な話題やおすすめ映画をご紹介していきます。
11月は、映画のパブリシスト、茂田井美香さんです。
映画の宣伝をしていると、いろいろな人に会えますが、茂田井さんがこれまでこの仕事をしていてよかった!と思うくらい会えてうれしかったのは、池田敏春監督と伊藤かずえさんだそうです。どちらも、テレビで見ていてはまった映画やドラマの監督であり女優さんだから。
そんな茂田井さんが、これからは新しい才能を持った若い監督たちをサポートしていきたいということです。

「今週のおすすめ」は、香港映画のDVD「忘れえぬ想い」とアメリカ・イギリス合作映画「キング 罪の王」です。

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忘れえぬ想い

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名作「つきせぬ想い」から久々の爾冬陞(イー・トンシン)監督による泣きのラブストーリーです。
事故で婚約者を亡くした張柏芝(セシリア・チャン)が、残された彼の子供の面倒をみる為に自らミニバスの運転手となって働きます。彼を看取った同僚の劉青雲(ラウ・チンワン)が慣れない張柏芝を陰になり日なたになってサポート、いつしか二人の間に愛が芽生えるのですが…というストーリー。
張柏芝は「星願」や「パイラン」でも可憐でひたむきな姿にぽろぽろ泣かされましたが、この作品でも慣れないミニバスを必死に操る姿がたまりません。飾り気のない役がこんなにも似合うのは、美貌あってこそ。どんなにゴージャスにしても、この美しさにはかなわないでしょう。
相手役の劉青雲は文句なしの演技派ですから、不器用な愛の形の表現は他の追随を許さない素晴らしさ。出番は少ないものの、事故死する婚約者役の古天楽(ルイス・クー)もキャリアを重ねて、ただの二枚目からかなりの成長ぶりです。
香港名物のミニバス事情もよくわかり、別の楽しみが味わえるのもお得。(今週のおすすめ 茂田井美香)

DVD発売中!!
販売元:GPミュージアムソフト ¥3,990 (税込)
監督:爾冬陛(イー・トンシン)
出演:張柏芝(セシリア・チャン)劉青雲(ラウ・チンワン) 古天楽(ルイス・クー) 原島大地

キング 罪の王

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海軍を除隊した青年が、亡くなった母親から聞いていた父親を訪ねます。
父親は牧師として、地元の人々から尊敬され、妻と二人の子供と共に暮らしていました。
青年は父親に会って事情を話すのですが、封印した過去を暴かれるのを恐れた父親に、曖昧な約束だけで追い払われてしまいます。そこで彼は、偶然知り合った牧師の娘に近づき誘惑、彼女は兄と知らずに夢中になってしまいます。
そして彼女は妊娠、二人の仲の気づいた牧師の長男は…。
家族として受け入れられなかった悲しみが憎しみに変わり、最悪の形の復讐を遂げるガエル・ガルシア・ベルナルの冷徹さに、背筋が凍ります。
人間の性善説と性悪説を、考えざるを得ない衝撃作。
坊主頭も美しいガエル、相変わらず上手い演技と圧倒的な存在感でダークサイドを演じきっています。(今週のおすすめ Neri)

11月18日よりアミューズCQN ほか全国順次ロードショー
監督:ジェームズ・マーシュ
脚本:ミロ・アディカ
出演:ガエル・ガルシア・ベルナル ウィリアム・ハート
ローラ・ハーリング ベル・ジェームズ
配給: メディア・スーツ
http://www.king-movie.jp/

アジアンタムブルー

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アダルト雑誌の編集者と新進女性カメラマンの、泣けるラブストーリーです。
仕事にも行き詰まり、友人の妻と不倫を重ねる主人公(阿部寛)が、瑞々しい新進女性カメラマンと出会い、紆余曲折の末、心の渇きを癒される彼女と新しい生活を始めます。
しかし、その幸せな日々に、彼女の末期がんという悲劇がおそいかかります。
残りわずかな恋人のいのち。主人公は仕事を辞め、彼女が行きたいというニースの柔らかな光のなかで過ごそうと決めるのでした。
“アジアンタム”とはシダ科の観葉植物。涼しげにハート型の葉を揺らすその姿は若い女性に人気ですが、枯れはじめると手の施しようがない、そんな繊細さを持っています。その状態は“アジアンタムブルー”と呼ばれますが、ごくまれにその“憂鬱”を抜けだし、再び青々とした葉を茂らせることがあるという。
悲劇的な状況を抜け出し、ひたむきに愛を奉仕しあう“大人の恋愛物語”のタイトルとして、こんな意味がこめられています。(今週のおすすめ Neri)

11月18日より[恵比寿ガーデンシネマ]ほかにてロードショー
監督: 藤田明二
出演:阿部寛 松下奈緒 小島聖 佐々木蔵之介
配給:角川ヘラルド映画
http://kadokawa-herald.co.jp/official/adiantumblue/

 

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