9月29日からの番組内容

今回で、長年一緒にやってきたMemiさんがお別れです。
Memiさんの最後のおすすめは周星馳(チャウ・シンチー)なんですが、そのシンチー、新作映画がクランクインしたようです。
「長江七号」というタイトルで、ストーリーの詳細などはまだ発表されていないんですが、SFだそうで。
周星馳(チャウ・シンチー)は地球人の宇宙飛行士で、ヒロインはロボット…って…。

さて、「今週のおすすめ」は、Neriの大好きなアメリカ映画「グロリア」DVDと、Memiさん一押し香港映画「チャイニーズ・オデッセイ」。
ぜひお聞き下さいね!!

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グロリア

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(C)1980 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. ALL RIGHTS RESERVED.

リュック・ベッソン監督作「レオン」の原形とも思えるハード・ボイルド映画で、ヴェネチア国際映画祭作品賞(金獅子賞)受賞しています。
組織の会計をしていた男が資金を横領した上、情報を売っていたこともバレて、一家もろとも殺されます。生き残った少年フィルを、偶然居合わせたグロリアがいきがかり上預かる羽目になってしまます。
しかし、証拠を記した手帳を持っていたことを知った組織は、二人を執拗に追い詰めることにになります。
子供嫌いなグロリアは生意気なフィルを見捨てようとしますが、次第に母性本能が芽生え、グロリアとフィルの必死の逃避行が始まりました。
とにかく、主演のジーナ・ローランズがかっこいいです。強くてしたたかで、今までにない女性主人公の登場にわくわくしたものです。
料理なんてやったことのないグロリアが、逃避行の途中で目玉焼きを作ろうとするのですが、油もひかずにいきなり熱したフライパンに玉子を割り入れます。当然焦げてくっついてしまい、それに苛立ったグロリアは、ポーンとフライパンごとゴミ箱に捨ててしまう…このシーンでこれまでの生い立ちと母性の目ざめなどを見事に見せて、忘れられません。
金髪にサングラスとコート、これにインスパイアされた王家衛(ウォン・カーワイ)監督が、「恋する惑星」で林青霞(ブリジット・リン)の役を産み、このパロディをSUB監督が「ポストマンブルース」で展開したりと、映画史上に残るキャラクターになっています。(今週のおすすめ Neri)

グロリア(1981年 アメリカ映画)
監督・脚本: ジョン・カサベテス
出演:ジーナ・ローランズ ジョン・アダムス フィルバック・ヘンリー
DVD発売中 価格:3,990円
発売・販売:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

チャイニーズ・オデッセイ Part1 月光の恋&Part2 永遠の恋

Memi最後のお薦めは、やっぱり周星馳(チャウ・シンチー)。
ご存じ「西遊記」をペースに、タイムトリップとギャグ満載の作品です。
三蔵法師暗殺を計った罪で人間界へ落とされてしまった孫悟空が、紆余曲折の末、500年後に孫悟空として自分を認識して、運命に立ち向かうまで姿を描いたもの。
アクションあり、恋ありですが、かなり解りづらい。しかし、2回、3回と見るとこの作品のとりこになります。
パート2はかなり恋愛色が強くなり、ラストシーンは泣けます。
ポイントは、シンチー映画なのに、泣ける、それが猿なのに。
三蔵法師役の羅家英(ロー・ガーイン)が歌う「オンリー・ユー」も見どころ、聞きどころです。
今は、日本盤のソフトは出ていませんが、レンタルショップやユーズド商品などをチェックしてみて下さい。(今週のおすすめ Memi)

チャイニーズオデッセイ(1966年香港映画)
8月26日よりシャンテシネ他全国順次ロードショー
監督:劉鎭偉(ジェフ・ラウ)
出演:周星馳(チャウ・シンチー)呉孟達(ン・マンタ)莫文蔚(カレン・モク)

13の月

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俳優、そしてモデルとしても活躍する池内博之が初めて映画監督に挑戦した作品です。
脳腫瘍により余命3ヶ月を告知され、故郷の小さな町に戻ってきた吉岡佑(柏原崇)。そこで、12年前に思いを寄せていた唯子(大塚寧々)が結婚することを聞かされます。
かつて、唯子は吉岡の先輩の恋人でしたが、その目を盗んで関係を持っていました。しかし、そのことを知った恋人は怒りの余り車で暴走、彼は事故死、唯子は自己の後遺症と悔恨で心の病に冒されることになります。
お互いへの思いを残しながら再開した二人は…。
池内博之の体験をもとに作られたというこの作品、思いを残しつつ、それを言い出せない二人の微妙な心模様を丁寧に描いていて、新人監督ながらかなり健闘しています。
演技力では弟の方が一歩リードしていると思っていた柏原崇ですが、今回は押さえた中にもあふれ出てくる感情のバランスが秀逸です。
大塚寧々も、たおやかさの中にきりりとした強さを秘めたヒロインを好演、ミッキー・カーチスが持ち味を生かしたいいキャラで脇を締めています。

13の月
9月30日よりシネマート六本木にてロードショー
監督:池内博之
出演:柏原崇 大塚寧々 津田寛治
配給:シネマパラダイス
公式サイト:http://cinemaparadise.co.jp/jusannotsuki/

「13の月」舞台挨拶

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久々に日本映画の初日舞台挨拶取材してきました。
レビューも書きましたが、俳優池内博之の初映画監督作品「13の月」です。
シネマート六本木で、1回目の終わりと2回目が始まる前に行われ、エンディングテーマを歌っているカミタミカが、その「まっすぐに」を歌い、池内博之監督と主演の柏原崇、大塚寧々が登壇。
監督は、主人公の透明感を出せる俳優として柏原崇がベストであると、対する柏原崇も同世代の、しかも同じ俳優が監督だということで、すぐにオファーを受けたということでした。
作品について語る監督に、『自伝ですか?』という質問が飛び、かなり緊張している池内監督に、横から柏原崇が『自伝だって言ってたじゃない。』と突っ込み、そのジョークに大塚寧々ものったりと、和気あいあいとしたムード。
撮影中も、芝居の途中で『カット!』をかけられたことが2度や3度ではないというエピソードを、大塚寧々が披露して、ますます口数が減る池内監督でした。(^o^)

作品の詳細はレビューを見ていただくとして、奥田瑛二の快挙のニュースも記憶に新しい中、また一人俳優の監督の誕生は、とてもうれしいですね。

おまけのKassy shotです。

 

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