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1936年の上海、退廃的なムードであふれるクラブで、ロシアから亡命を余儀なくされた美しい伯爵夫人ソフィアは、家計を支えるためホステスとして働いていました。
そこでかつては“国家最後の希望”と賞賛されながら、愛する家族と視力を奪われた元外交官ジャクソンが訪れ、2人は出会います。
ジャクソンはバー“白い伯爵夫人(ホワイトカウンテス)”を上海にオープンさせ、彼女を招き入れますが、2人の関係は、決して私生活まで足を踏み入れることはありません。
一方、ジャクソンは謎めいた日本人と理想のクラブ作りに没頭、自分だけの小さな世界を築いていました。
そんなある日、突如として日本軍の上海侵攻がはじまり“白い伯爵夫人”にも火の手がのびてきます…。
「日の名残り」のカズオ・イシグロとジェイムズ・アイヴォリーが再び組んで、滅びゆくものの美を見事に描いています。
謎の日本人役の真田広之は、さらに深みと味わいが加わり、すっかり国際スター。クリストファー・ドイルのカメラが描き出す世界観のすばらしさも、見どころのひとつです。(今週のおすすめ Neri)
ベルギー=フランス=イギリス/2004年
10月28日よりBunkamura ル・シネマほか全国公開
監督:ジェイムズ・アイヴォリー
出演:レイフ・ファインズ ナターシャ・リチャードソン 真田広之
ヴァネッサ・レッドグレイヴ
配給:ワイズポリシー、東宝東和
http://www.wisepolicy.com/thewhitecountess/