6月2日からの番組内容

「シネマ何でもええんちゃう」何でもあり、6月のテーマトークは「映画祭」、今週は終わったばかりのカンヌ映画祭について、あれこれ喋ります。
「今週のおすすめ」は、アメリカ映画「ママが泣いた日」と「DVD ダークウォーター」。

ぜひお聞き下さいね!!

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ママが泣いた日

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(c)2004 Film & Entertainment VIP Medienfonds 2 + 3 GmbH & Co. KG

監督自身の体験をもとに作られた、心温まる家族再生の物語です。
突然の夫の失踪、美人秘書と駆け落ちしたと思い見込んだ主人公は、その怒りを娘達にぶつけます。
大学卒業と共に妊娠、結婚という長女、大学へ行かずにラジオ局で働き出す三女など、思い通りにいかないことでますますいらだつ母と4人の娘達の関係は、日に日にぎくしゃくしたものになっていきます。
ある日、隣に住む元大リーガーが裏の土地のことで訪ねて来たのをきっかけに、しだいに親しくなっていくのですが…。
母の苛立ちや娘との葛藤が、時に笑いを盛り込みながらリアルに描かれていきます。ジョン・アレンのキレっぷりは見ごたえがあり、4人の娘を演じる若手女優たちがそれぞれの個性を生かして魅力的です。 そして、何と言っても素晴らしいのがケビン・コスナー。最近主役をサポートする良い役に恵まれ、円熟味が出てきましたね。
最後にちょっと衝撃の展開があるのですが、これがタイトルにつながり、味わい深い結末になっています。
(今週のおすすめ Neri)

ママが泣いた日
6月3日よりアミューズCQNほか全国順次ロードショー
監督:マイク・バインダー
出演:ジョーン・アレン ケヴィン・コスナー  エリカ・クリステンセン エヴァン・レイチェル・ウッド ケリー・ラッセル
配給:ギャガ・コミュニケーションズ /アニープラネット
公式サイト:http://www.annieplanet.co.jp/mama/

ダークウォーター

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(c) Buena Vista Home Entertainment, Inc.

「セントラル・ステーション」「モーターサークル・ダイアリーズ」のウォルター・サレス監督のハリウッド進出第一作です。
ヒロインは、離婚調停中で、娘の親権獲得に必死になっているシングルマザー。
6歳の娘とニューヨークのはずれのルーズベルト島にある古びたアパートに引っ越したのですが、数々の不気味な現象に悩まされます。
そしてそれが、娘とのふたりきりの新生活のプレッシャーに押しつぶされそうな主人公の悪夢を浸食してゆくのでした。
ホラーというよりサスペンス、ジェニファー・コネリーが不安定な心模様を見事に表現して、うまいですね。そして、最後が泣けます。ホラーで号泣!
そんなにこわいシーンはないし、ドラマとしてよくできていますので、ホラー苦手な方でも大丈夫です。
とにかく、子供を持つ人は身につまされます。そして母の愛は偉大であるといことを再確認、感動です。(今週のおすすめ Memi)

監督:ウォルター・サレス
出演:ジェニファー・コネリー, ジョン・C・ライリー
DVD「ダーク・ウォーター プレミアム・エディション」3,990円(税込み)で発売中
発売:東宝東和
販売:角川エンタテインメント
公式サイト:http://www.darkwater.jp/

ポセイドン

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(C)2006 Warner Bros. Entertainment Inc.

パニック映画の代表「ポセイドン・アドベンチャー」の、35年ぶりのリメイク。
華やかなカウントダウンが行われている大晦日の豪華客船ポセイドン号に、巨大波“ローグ・ウェーブ”猛烈なスピードで迫って来ます。
転覆し、逆さになった船は沈没を待つばかり。救助を待つべきだという船長の支持に従わずに、一部の男女が脱出を試みるのですが…。
来と過去を行き来しながら繰り広げるサスペンスとラブストーリーは緊迫感にあふれ、見ている者も迷宮へとさまよい込んでしまいます。
過去と未来、現実と幻想が交錯して描かれる「バタフライ・エフェクト」や「エターナル・サンシャイン」のように、またひとつ斬新な作品が誕生しました。
主役のエイドリアン・ブロディは個性が生かされて好演、相手役のキーラ・ナイトレイも美しさに演技力が加わり、良いコンビネーションです。(Neri)

ポセイドン
6月3日より丸の内ピカデリー1ほか全国ロードショー
監督:ウォルフガング・ペーターゼン
出演:ジョシュ・ルーカス カート・ラッセル、 ジャシンダ・バレット リチャード・ドレイファス
配給:ワーナーブラザース
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/poseidon/

カンヌ映画祭

カンヌ国際映画祭は、ヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界三大国際映画祭ですが 、今年はオープニング作品の「ダヴィンチ・コード」が様々な論議を呼び、話題の多い開幕でしたね。
主演男優賞と主演女優賞が複数という珍しい受賞結果に、ちょっと驚いたり。
色々なメディアが現地の模様をブログの日記で綴っているので、それを読むのも楽しいですね。
私が一番興味を持ったのは、コンペティションに参加しているロウ・イエ監督の「SUMMER PALACE」が、中国当局の審査が通らず、無許可の参加になったということです。
「音声や画面に技術的な問題がある」というのが理由だそうですが、本当は天安門事件の表現や性的な描写が問題になったという報道もありました。
2000年に審査員特別賞を獲得した姜文(ジャン・ウェン)監督の「鬼が来た」も、中国国内では上映禁止になった経緯があります。これは政治がらみではなく、主人公のキャラクターを問題としたようですが。
張藝謀(チャン・イーモウ)監督の「活きる」も上映禁止のままですし、張元(チャン・ユアン)監督は「東宮西宮(インペリア・パレス)」「北京バスターズ」でしばらく活動停止を余儀なくされたことがありますが、みんな海外で評価されています。
もしかしたら、こういった色々な緊張関係が創作意欲をかきたてて、優れた作品が生まれるのではないか、という説もありますね。
それぞれの国柄と事情は様々ですが、どちらにしても映画祭という国際舞台でたくさんの作品が紹介されるというのは、素晴らしいことですね。(Neri)

 

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