5月19日からの番組内容
「シネマ何でもええんちゃう」何でもあり、5月のテーマトークは「映画を知ろう!」、今週は町全体が映画資料館のような、尾道をご紹介します。をご紹介します。
「今週のおすすめ」は、日本映画「雪に願うこと」とイギリス映画「ナイロビの蜂」。
ぜひお聞き下さいね!!
「シネマ何でもええんちゃう」何でもあり、5月のテーマトークは「映画を知ろう!」、今週は町全体が映画資料館のような、尾道をご紹介します。をご紹介します。
「今週のおすすめ」は、日本映画「雪に願うこと」とイギリス映画「ナイロビの蜂」。
ぜひお聞き下さいね!!
昨年の東京国際映画祭でグランプリを受賞した、感動作です。
東京で事業に失敗した男が、ふるさとの北海道に戻り、兄を訪ねます。長い間音信不通だった不義理な弟に、兄は自分のばんえい競馬の厩舎で働くよう、仕事着を与えるのでした。
担当するようになった馬や厩舎の仲間、若い女性騎手とのふれあいの中で、主人公は兄との葛藤も次第に溶けていき、再生への決意を固めるようになります。
役の大小にかかわらず、様々な作品に出演する伊勢谷友介は、オダギリジョーと同じく今の日本映画界の若手代表格。持てる個性と役の融合が見事ですね。
兄役の佐藤浩市は文句なしの巧さですし、小泉今日子の存在感も作品の重要なポイントになっています。
全てを包み込む大自然とばんえい競馬の力強さが、人の心を溶かし、そしてつなぐ…。根岸吉太郎の丁寧な演出は、心地よい感動をもたらしてくれました。(今週のおすすめ Neri)
雪に願うこと
2006年5月13日(土)全国東映系ロードショー
監督:根岸吉太郎
出演:佐藤浩市 伊勢谷友介 小泉今日子 吹石一恵 山崎努
配給:ビターズエンド
公式サイト:http://www.www.yukinega.com
(C)『雪に願うこと』フィルムパートナーズ
ジョン・ルカレの原作を「シティ・オブ・ゴッド」のフェルナンド・メイレレス監督で映画化、ということで、ものすごく期待していた作品です。
謎の死をとげた妻の秘密を探って、国家的な陰謀と対峙する外交官。アフリカの大地を舞台に、素晴らしい映像美とスリリングな展開。これぞ冒険ミステリー!良い映画は冒頭のシーンから心をつかみますが、刺激的な映像と挑発するような音楽で、文句なし。
ハードなアクションはありませんが、ガーデニングが趣味の静かな外交官が、疑惑を解き明かしていく過程で綴られる妻との愛の軌跡、そして感動の結末まで、緩急をおさえたフェルナンド・メイレレスの演出は見事です。
助演女優賞のレイチェル・ワイズは評判通りの好演、レイフ・ファインズも嫌みのない演技でベストキャスティングでしょう。 (今週のおすすめ Memi)
ナイロビの蜂
5月13日より丸の内プラゼール他全国松竹・東急系にてロードショー
監督:フェルナンド・メイレレス
出演:レイフ・ファインズ レイチェル・ワイズ
配給:ギャガ・コミュニケーションズ
公式サイト:http://www.nairobi.jp
(C)2005 Focus Features,LLC
いま、一番注目され、次々と新しいことにチャレンジしているジョージ・クルーニー。彼がスティーヴン・ソダーバーグと設立した製作プロダクション“ セクション・エイト”が送り出す先サスペンス・ドラマです。
湾岸戦争で瀕死の重傷を負いながら、奇跡的に一命を取り留めた主人公は、殺人事件に巻き込まれ、精神病院に送られてしまいます。
そこで待ち受けていたのは、拘束衣(ジャケット)を着せられ、死体安置用の引き出しの中に閉じ込められるという実験的な治療でした。暗闇の中で意識を失った彼は、15年先の世界へタイムスリップしていたのです。
来と過去を行き来しながら繰り広げるサスペンスとラブストーリーは緊迫感にあふれ、見ている者も迷宮へとさまよい込んでしまいます。
過去と未来、現実と幻想が交錯して描かれる「バタフライ・エフェクト」や「エターナル・サンシャイン」のように、またひとつ斬新な作品が誕生しました。
主役のエイドリアン・ブロディは個性が生かされて好演、相手役のキーラ・ナイトレイも美しさに演技力が加わり、良いコンビネーションです。(Neri)
ジャケット
5月13日より池袋シネマサンシャイン他にてロードショー
監督:前田哲
出演:大沢たかお 鈴木京香 佐藤浩市 松田翔太 大倉孝二
配給:松竹
公式サイト:http://www.yo-gang.com/
5月は「映画を知ろう!」ということで、今週は、町全体が映画の資料館のような、広島県の尾道をご紹介しています。
大林宣彦監督の尾道三部作、新尾道三部作以来、映画ファンが沢山訪れるようになった尾道は、もともと志賀直哉、林芙美子、中村憲吉などの多くの文人が暮らし、旧居や文学館が公開される文学の香りあふれる町でした。
そこを舞台に、「転校生」「さびしんぼう」「時をかける少女」「ふたり」など、大林宣彦監督が優れた青春映画を作り、町はロケ地観光で賑わうようになります。
JRの駅に、観光案内と一緒にロケ地マップを置いたのは、おそらく尾道が最初だったのではないでしょうか。改札を出るともうそこは大林宣彦の世界!もう十数年前のことですが、この町のロケ地巡りは素敵な思い出です。
映画のシーンを思い出しながら歩く細い坂道で、ちょっと息があがってきたかな、と立ち止まって振り返ると、眼下に広がる瀬戸内海の青さ。くらっと目眩のするような感動。忘れられません。
ロケ地マップを片手にキョロキョロしていると、必ず町の方に声をかけられます。
『どこへ行きたいの?』
「ふたり」のワンシーンのポイントから更に坂を上ろうとしたら、
『その先は何もないよ。』
町の人みんながガイドさんなんです。(^o^)
急坂の町中にはロープウェイがあるので、それに乗るのも楽しいですよ。
そして、ふもとの駅のすぐそばにある「茶房こもん」というワッフル専門店は、「転校生」や「ふたり」にも出てくる素敵なお店です。もちろん焼きたてワッフルの美味しさは、期待を裏切りません。
「さびしんぼう」のヒロインと同じようにフェリーで尾道水道を渡るのもおすすめなので、一泊はしたいところ。
ぜひ一度、訪れてみてください。