4月21日からの番組内容

「シネマ何でもええんちゃう」4月は映画館について様々な話をお送りしています。
今週は、新しいミニシネコンについて。
「今週のおすすめ」は「東映監督シリーズDVD−BOX 加藤泰」と「ディバージェンス」。
ぜひお聞き下さいね!!

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ディバージェンス

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昨年の東京国際映画祭で上映され、一般公開が待ち望まれていました。
それぞれ心に傷を持つ、3人の男たちの人生が交錯する様子をスリリングに描いた刑事アクションです。
迫力あるカーチェイスシーンとアップの多用で、映像もなかなか。
刑事役には郭富城(アーロン・クォック)。この作品の熱演で昨年の台湾金馬奨の主演男優賞を受賞、ただ、そんなに泣かんでも…というくらいよく泣く男です。(^o^)
敏腕弁護士を演じる鄭伊健(イーキン・チェン)は、今までにない役どころで新境地を開きました。
そして、呉彦祖(ダニエル・ウー)が、「ワンナイト イン モンコック」に続いて大陸から来た殺し屋を演じています。香港のポスターでは一番前面に配されていたダニエル、やはりこれからの香港映画界を背負っていく俳優という、勢いを感じます。演技の幅も広がって、ますます楽しみ。(4/21今週のおすすめ作品)

ディバージェンス
4月22日よりシネマート六本木ほかロードショー
監督:陳木勝
出演:郭富城 鄭伊建 呉彦祖
配給:エスピーオー
公式サイト:http://www.divergence.jp/

「東映監督シリーズDVD−BOX 加藤泰」

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「瞼の母」「風の武士」「車夫遊侠伝 喧嘩辰」「明治侠客伝 三代目襲名」「沓掛時次郎 遊侠一匹」の5作品を収録されたDVD-BOX です。
雪の中に転がるみかんなどの果物にこめられた情と、ローアングルの構図で描く独特の世界。全共闘世代以降には、たまらない作品群ですね。
70年代初頭の“朝まで5本、オールナイト映画文化”が思い出されます。
今の若い人にも、ぜひ一度この加藤泰の美学を見て欲しいですね。
もちろん単品売りもありますので、詳しくはメーカーのHPをご覧下さい。
松竹編も出ないかなぁ…。(4/21今週のおすすめ作品)

「東映監督シリーズDVD−BOX 加藤泰」初回生産限定
4月21日(金)発売
5枚組/23,625円(税込)

夜よ、こんにちは

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イタリア最大の歴史的事件と言われる、モロ元首相誘拐暗殺事件を描いた作品です。
と言っても、ドキュメンタリーではなく、テロリスト集団「赤い旅団」の一員として誘拐したモロ元首相を匿う役割を担う女性の視点で描かれた、フィクションに近いもの。
史実として知っている事件ではありながら、主人公の心の動きを追ううちに違う結末を期待してしまいます。それは、他でもなく、彼女の中にある“暴力という方法への不信感”“本当の自由とは何か”“希望への熱い思い”が、見る者の心を動かすからでしょう。
閉塞的な室内シーンがほとんどで、舞台劇のようなサスペンスが展開される為、ラストシーンのインクで塗ったような街の映像が、ピンクフロイドの音楽と共に突き刺さるような刺激を与えています。

夜よ、こんにちは
4月29日よりユーロスペースにてロードショー
監督・脚本:マルコ・ベロッキオ
出演:マヤ・サンサ ルイジ・ロ・カーショ  ロベルト・ヘルリツカ
配給:ビターズ・エンド
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/yoruyo/

ミニシネコンが続々オープン

今年になって、渋谷にQ-AXビル、六本木にシネマート六本木と、ミニシネコンがオープンして、映画を楽しむスポットが増えました。
特にシネマート六本木はアジア映画専門で、4スクリーンという日本で初めてのスタイルを持ったシネコンです。
韓国映画や台湾ドラマに強い配給会社エスピーオーが経営するのに加えて、劇場スタッフはアジア映画のエキスパートですよ。顔を見てあれっ?!と思った方は、かなりのアジア映画ファン。(^o^)
オープン当初は韓流シネマフェスティバルで、韓国映画一色でしたが、レビューでもご紹介している「ディバージェンス」の公開が始まり、これから香港映画も続きます。
「ドラゴンプロジェクト」「エンター・ザ・フェニックス」「6AM」、そして日本・香港・タイ合作の「ブラックナイト」も控えています。
映画グッズ・ショップコーナーの品揃えも充実していて、2階のイベントスペースには、ポスターや写真がズラリ。一歩足を踏み入れただけで、わくわくしてしまいますよ。
可愛いメッセージボードもあって、スタッフのこだわりが感じられます。
六本木の駅からすぐ、香港スターがよく行く「瀬里奈」の奥です。
ぜひ足を運んで見て下さいね。

 

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