4月28日からの番組内容
「シネマ何でもええんちゃう」4月は映画館について様々な話をお送りしています。
今週は、懐かしの名画座について。
「今週のおすすめ」は「the EYE3《幽霊を見る10の方法》」と「愛より強く」。
ぜひお聞き下さいね!!
「シネマ何でもええんちゃう」4月は映画館について様々な話をお送りしています。
今週は、懐かしの名画座について。
「今週のおすすめ」は「the EYE3《幽霊を見る10の方法》」と「愛より強く」。
ぜひお聞き下さいね!!
香港の陳可辛(ピーター・チャン)プロデュース、パン・ブラザース監督でヒットした「the EYE」シリーズの3作目です。
友人を訪ね、タイにやってきた4人の香港の若者たち。彼らは好奇心からタイに伝わる「幽霊を見る10の方法」を試し、幽霊を見ようとしますが、グループの1人が冥界へ引き込まれ行方不明となってしまいました。
残された者たちは、仲間を救い出そうといろいろな方法を試みますが、いずれも失敗。最後の手段として、自らが死者を装って冥界へ行き、仲間を連れて帰ろうとすのでした。
これまでのシリーズとは違い、ファンタジー・タッチの青春アドベンチャー。
ホラーは苦手だけど、陳柏霖(チェン・ボーリン)主演作なので、これは見ないと…ということだったんですが、良いのか悪いのか、全然怖くない。(^o^)
「the EYE2」は、あまりに怖そうなので未見ですが、傑作の第一作のような期待をして行かない方がいいか…と。
ま、ボーリンがとにかく可愛くて、持ち前のさわやかさで、ホラー映画が苦手な方も大丈夫、楽しめます。(今週のおすすめ Neri)
the EYE3《幽霊を見る10の方法》
4月29日より新宿武蔵野館、池袋サンシャイン、渋谷シネ・アミューズ他にてロードショー
監督:彭順(オキサイド・パン)彭發(ダニー・パン)
出演:陳柏霖(チェン・ボーリン)梁洛施(イザベラ・リョン)楊淇(ケイト・ヨン)
配給:コムストック、トルネード・フィルム
公式サイト:http://www.theeye-movie.com/
ベルリン映画祭金熊賞受賞作品。
「ベティーブルー」「奇跡の海」を越えるクレージーラブのお話というコピーに思わず納得の愛の物語。狂気といえば、狂気だけど、この2作よりは私は納得。
いつまでたっても大人になれずパンクに生きてる主人公。
ライブハウスで掃除係をしてる。そして妻に死なれ、自分も自殺未遂。
トルコの戒律から自由になりたい女性、偽装結婚で自由を得ようとする。
そんな出会いの二人が、真の愛を知り、生きる意味を知る。
しかし、ある事件で離ればなれに。月日の流れは残酷で……。
というような内容です。
主人公のパンク人生は、私の友達を見ているようで超納得。
愛を知ってからが可愛いというか、いいです。
そして、主人公の親戚のおじさんが、またいいの。
彼が失意の彼女に歌ってあげる歌が、また心に響いて。
愛とは狂気をも含むということを実感した映画でした。
どんな人生になろうとも、人を愛したことはやっぱり幸せだったと、私は思いましたね。(今週のおすすめ Memi)
愛より強く
4月29日よりシアターN渋谷にてロードショー
監督:ファティ・アキン
出演:シベル・ケキリ、ビロル・ユーネル
配給:エレファント・ピクチャーズ
公式サイト:http://www.elephant-picture.jp/aiyori/
ジム・ジャームッシュの新作です。
多くの女性たちと気ままな恋を楽しんできた中年男のもとに、ある日、『あなたの息子がもうすぐ19歳になります』と書かれた匿名の手紙が届きます。困惑したドンは隣に住む親友に促され、手紙の主を探すため渋々アメリカ大陸横断の旅に出ることに。
ピンクの封筒の手紙をヒントに、次々と昔つきあっていた女性を訪ねるのですが、迷惑がられたり歓迎されてそのままベッド・インなど、様々な再会のエピソードが、淡々とした中にもユーモラスに綴られています。
ビル・マーレイのとぼけた味と可愛らしさが、この作品の大きな魅力ですね。
しかし、束縛を嫌い自由気ままに生きてきた男達が、年をとって思いもかけなかった“子供”の存在に翻弄されるという図式は、ヴェンダースの「アメリカ、家族のいる風景」もしかり。贖罪の着地点はここ?という感じですね。(Neri)
ブロークン・フラワーズ
4月29日よりシネマライズ、シャンテシネ、新宿武蔵野館ほかにてロードショー
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:ビル・マーレイ ジェフリー・ライト
配給:キネティック
公式サイト:http://www.brokenflowers.jp/
70年代のことになりますが、私が良く通っていたのは銀座の並木座、池袋の文芸座、飯田橋の佳作座という、東京の名画座の中でも有名な所です。
特に並木座は家からも近かったし、「けんかえれじい」と「八月の濡れた砂」の2本立てが定期的にかかったので、他人が聞いたら呆れるでしょうが、欠かさず見に行っていました。同じような輩が多くて、館内には見たような顔が必ずいる、というのも笑えますね。
一度、「八月の濡れた砂」に主演しているテレサ野田が隣にいてビックリ。自分の映画を名画座に見に来るというのも珍しいですよね。しかも、友達連れで、上映中に色々撮影の時のエピソードを喋るので、ずうっと聞いてました。(^o^)
結果、「八月の濡れた砂」は並木座で27回くらい見ていて、その後村野武範さんと一緒に番組をやる事になった時にその話をしたら、口をあんぐり。時々急に台詞を言い、そのシーンを当てさせられるという試練もありました。
この頃は、DVDはもちろん、ビデオもなかった時代ですから、見たい映画がかかると関西まで見に行きましたね。このあたりの話もいっぱいありますが、またの機会に。(Neri)
「シネマ何でもええんちゃう」4月は映画館について様々な話をお送りしています。
今週は、新しいミニシネコンについて。
「今週のおすすめ」は「東映監督シリーズDVD−BOX 加藤泰」と「ディバージェンス」。
ぜひお聞き下さいね!!
昨年の東京国際映画祭で上映され、一般公開が待ち望まれていました。
それぞれ心に傷を持つ、3人の男たちの人生が交錯する様子をスリリングに描いた刑事アクションです。
迫力あるカーチェイスシーンとアップの多用で、映像もなかなか。
刑事役には郭富城(アーロン・クォック)。この作品の熱演で昨年の台湾金馬奨の主演男優賞を受賞、ただ、そんなに泣かんでも…というくらいよく泣く男です。(^o^)
敏腕弁護士を演じる鄭伊健(イーキン・チェン)は、今までにない役どころで新境地を開きました。
そして、呉彦祖(ダニエル・ウー)が、「ワンナイト イン モンコック」に続いて大陸から来た殺し屋を演じています。香港のポスターでは一番前面に配されていたダニエル、やはりこれからの香港映画界を背負っていく俳優という、勢いを感じます。演技の幅も広がって、ますます楽しみ。(4/21今週のおすすめ作品)
ディバージェンス
4月22日よりシネマート六本木ほかロードショー
監督:陳木勝
出演:郭富城 鄭伊建 呉彦祖
配給:エスピーオー
公式サイト:http://www.divergence.jp/
「瞼の母」「風の武士」「車夫遊侠伝 喧嘩辰」「明治侠客伝 三代目襲名」「沓掛時次郎 遊侠一匹」の5作品を収録されたDVD-BOX です。
雪の中に転がるみかんなどの果物にこめられた情と、ローアングルの構図で描く独特の世界。全共闘世代以降には、たまらない作品群ですね。
70年代初頭の“朝まで5本、オールナイト映画文化”が思い出されます。
今の若い人にも、ぜひ一度この加藤泰の美学を見て欲しいですね。
もちろん単品売りもありますので、詳しくはメーカーのHPをご覧下さい。
松竹編も出ないかなぁ…。(4/21今週のおすすめ作品)
「東映監督シリーズDVD−BOX 加藤泰」初回生産限定
4月21日(金)発売
5枚組/23,625円(税込)
イタリア最大の歴史的事件と言われる、モロ元首相誘拐暗殺事件を描いた作品です。
と言っても、ドキュメンタリーではなく、テロリスト集団「赤い旅団」の一員として誘拐したモロ元首相を匿う役割を担う女性の視点で描かれた、フィクションに近いもの。
史実として知っている事件ではありながら、主人公の心の動きを追ううちに違う結末を期待してしまいます。それは、他でもなく、彼女の中にある“暴力という方法への不信感”“本当の自由とは何か”“希望への熱い思い”が、見る者の心を動かすからでしょう。
閉塞的な室内シーンがほとんどで、舞台劇のようなサスペンスが展開される為、ラストシーンのインクで塗ったような街の映像が、ピンクフロイドの音楽と共に突き刺さるような刺激を与えています。
夜よ、こんにちは
4月29日よりユーロスペースにてロードショー
監督・脚本:マルコ・ベロッキオ
出演:マヤ・サンサ ルイジ・ロ・カーショ ロベルト・ヘルリツカ
配給:ビターズ・エンド
公式サイト:http://www.bitters.co.jp/yoruyo/
今年になって、渋谷にQ-AXビル、六本木にシネマート六本木と、ミニシネコンがオープンして、映画を楽しむスポットが増えました。
特にシネマート六本木はアジア映画専門で、4スクリーンという日本で初めてのスタイルを持ったシネコンです。
韓国映画や台湾ドラマに強い配給会社エスピーオーが経営するのに加えて、劇場スタッフはアジア映画のエキスパートですよ。顔を見てあれっ?!と思った方は、かなりのアジア映画ファン。(^o^)
オープン当初は韓流シネマフェスティバルで、韓国映画一色でしたが、レビューでもご紹介している「ディバージェンス」の公開が始まり、これから香港映画も続きます。
「ドラゴンプロジェクト」「エンター・ザ・フェニックス」「6AM」、そして日本・香港・タイ合作の「ブラックナイト」も控えています。
映画グッズ・ショップコーナーの品揃えも充実していて、2階のイベントスペースには、ポスターや写真がズラリ。一歩足を踏み入れただけで、わくわくしてしまいますよ。
可愛いメッセージボードもあって、スタッフのこだわりが感じられます。
六本木の駅からすぐ、香港スターがよく行く「瀬里奈」の奥です。
ぜひ足を運んで見て下さいね。